古くから伝わる、日本ならではの美しい言葉。
平安時代のゆったりとした情景が想い浮かびます。
「百人一首」コースの講師
和歌文学研究科 歌人
島田裕子さん
アシスタント
廣中光子さん
10月15日より始まった講座は、百人一首の成り立ちから学びました!
学生時代に学んだ方、カルタ取り遊びなどで身近に触れたことのある
知識の豊富な受講生が多く見られました。
◆百人秀歌…101首
では、どちらが先に作られたのか?
この先生の問いに、意見が飛び交います。
さてさて、正解は…
「様々な説があり、正解はありません。これからも議論を続ける」との事。
それだけ、奥深く魅力のある和歌の世界。
だからこそ多くの方に、長年魅了され続けているのでしょうね(*^▽^*)
耳慣れたそれぞれの歌の意味の深さに、関心を持って聞く姿が見られました。
風流(みやび)アイドルの小野小町と在原業平の歌をはじめ、
平兼盛と壬生忠見との命を賭けた歌合、西行法師の人生を詠む歌など
認知度の高い歌人の心情を読みとり、なぜこの歌が好まれたのか考えます。
その中でも、恋の歌は大好評!
甘酸っぱい初恋や青春時代を思い出し、盛り上がりました!!!
平安時代の女性は
「百人一首」「琴」「書」の3つが必須。
いかに素敵な歌を作れるか、それが女性の魅力に繋がるのだそうです。
現代のように簡単にメールで思いを伝えるのではなく、
風景をイメージし、情熱的でロマンチックな言葉で
和歌を送ってもらえる昔の女性を、うらやましく感じてしまいます(^-^;
美しい言葉はどの時代にもなくてはならないものですね。
また、奈良時代の貴族を再現したレプリカの衣装。
左が男性、右が女性。
男性の衣装の「紫色」は、位の一番高い方が身に付ける事の
出来る色だったそうです。
紫草で染めるため、染液を作るのが大変…。
また、貴族のお姫様が着ていた衣装は
農園の管理をするため、走ったり、馬にも乗れるような
動きやすいデザインなのだとか。
色鮮やかで機能性も備えた衣装を手に取ったり、着付けの方法を聞き
衣装を羽織るなど、穏やかな時間を過ごしました。
衣装をはじめ、普段目にすることのない和歌の本など、
なかなか手に取って見る機会もないため、大変有意義な講座となりました。
そして、受講生より
「作者の心情を理解し、序詞から情緒を読み取れるようになった」
「何度も聞きたい内容だったので、また百人一首講座があれば参加したい」
などの声も聞く事が出来、スタッフとして大変嬉しく思いました!!